
- お客様インタビュー
- 2025年6月30日
乾燥機で鹿肉を「犬用ジャーキー」に。ジビエの命を活かす、三次ジビエ工房様にインタビュー!
こんにちは!
岡山県で食品乾燥機の製造と販売を行っている、大紀産業 株式会社の広報です!
今回は、大紀産業の乾燥機をご購入いただき、多くが廃棄されていたジビエを活用してペット用ジャーキーの製造・販売を成功させた企業様にインタビューのご協力をいただきました。
今回、ご協力いただいたのは、広島県三次市にある「三次ジビエ工房」様!
近年、ペットの健康や食の安全性を重視する飼い主の間で注目を集めている「手作りジャーキー」。 広島県の三次ジビエ工房様では、鹿肉や猪肉などのジビエを活用し、大紀産業の乾燥機を使って製造されています。
三次ジビエ工房様では、約10年前に中型電気乾燥機を導入され、最近では新商品「鮎のジャーキー」の試作に取り組むため、当社ECサイトで小型乾燥機も追加導入いただきました。
扱う素材や生産量に応じて、機種を使い分けながら活用されています。
今回は、乾燥機導入のきっかけから実際の使い方、失敗談、ジビエ活用の背景、ユーザーに喜ばれる商品づくりや販促の工夫、さらに“命”と向き合う現場の苦悩まで――たっぷりとお話を伺いました。
現在、自社で乾燥したいと考えている方や、
食品乾燥のノウハウがなくて困っている方、
乾燥機選びにお困りの方、
お肉や野生生物、お魚などの活かし方に困っていたという方へ、
少しでもご参考になれば幸いです。
目次
- ・廃棄される命を「愛犬のごちそう」に変える――乾燥機導入のきっかけ
- ・犬の健康と飼い主の安心を支える“選ばれる商品づくり”とは
- ・「命を無駄にしない」自然素材を活かしきるジビエ哲学
- ・アユのジャーキー試作で失敗した中国製乾燥機の購入
- ・大紀産業の乾燥機のご紹介

廃棄される命を「愛犬のごちそう」に変える――乾燥機導入のきっかけ
大紀産業(以下、大):まず最初に、三次ジビエ工房様が乾燥機を導入されたきっかけについて教えていただけますか?
三次ジビエ工房 片岡 代表(以下、三):はい。私たちが扱っている鹿やイノシシは、農作物を荒らす被害対策として山で捕獲されたものなんです。でも、そのうち人間向けに食用として利用できるのは全体の3割程度で、残りの約7割は廃棄されていました。
大:それは、もったいないですね……。
三:そうなんです。でも、調べていくうちに、捨てられていた7割の部位こそ、実は犬たちにとっては好まれることがわかって。「じゃあ、これを活かして犬用ジャーキーにできないか?」と考え、始めたのがスタートでした。
大:そこで、乾燥機が必要になったわけですね。
三:はい。当時は処理施設(獣肉処理施設)の設計にあたり、総合厨房機メーカーのホシザキさんに相談していました。こちらの要望――匂いがつかないこと・温度調整がしやすいこと・均一に乾燥できることなどを伝えたところ、 「それなら大紀産業さんの乾燥機がいいですよ」と紹介されたんです。それが御社とのご縁のきっかけでした。
大:数あるメーカーの中から、弊社を選んでいただけた理由はなんだったんでしょう?
三:実は、乾燥機の情報はあまり調べていなかったんです。実際にジャーキーを作ってみて、うちのワンちゃんに与えたら、すごく喜んで食べてくれて。それが決め手でした。
大:なるほど。まさに“愛犬の反応”が、乾燥機選びの決め手になったんですね。
三:はい。犬が本当に喜んで食べてくれるかどうか。それがすべてでした。

大:ジャーキーは鹿やイノシシなどのジビエを使われているんですね。
三:そうです。このあたりの山で捕獲された鹿やイノシシを使っています。犬って、もともとオオカミの血を引いてるんですよね。オオカミって草食動物を捕まえて食べる肉食動物です。
ただ最近は、人間と暮らす中でいろんなものを食べるようになって、雑食に近い肉食というか、昔よりはなんでも食べるようにはなってきましたけどね。
10年くらい前って、今みたいにペットフードの選択肢も多くなかったですし、特に田舎では、前の日の晩ごはんの残りを犬にあげるのが普通でした。
大:うちもそうでしたね。
三:最近は、小型犬や室内飼いの犬が増えて、「人と同じようなものを食べさせたい」と考える飼い主さんが時代と共にすごく増えました。
大:そんな中で、鹿やイノシシのジャーキーを作り始めたんですね。
三:ええ。10年前はまだ、今のように犬用ジャーキーを扱う業者も少なくて、「そんなエサにお金出す人がいるのか?」って言われるくらいでした。でもやってみたら、犬たちの反応もよくて、廃棄されていた鹿の部位の有効活用も一気に進みました。
大:骨とかも活用されるんですか?
三:活用する骨もあります。部位によっては商品になるモノは違うので、全部が全部乾燥というわけではないんですが、うちにはレトルト処理の設備もあるので、人間用と同じレベルの加工でワンちゃん用のレトルト商品も製造しています。

犬の健康と飼い主の安心を支える“選ばれる商品づくり”とは
大::片岡さんご自身も、犬を飼ってらっしゃるんですか?
三:はい。今は5匹います。最初は「犬を飼っていないと、本当に良いものは作れない」と思って、トイプードルを1匹お迎えしたのが最初でした。
大:その子が“開発担当”だったんですね?
三:そうなんです。ただ、この子が、食に対して非常に厳しくて、いいものしか食べない。おかげで、すごく勉強させられました。
大:厳しいけど頼れる試食係ですね。
三:ええ(笑)。その子が子どもを産んで今は3匹に増え、あとは猟犬が1匹いて、合計で5匹と暮らしています。猟犬の方は何でもよく食べるので、審査員という点ではあまり参考にならないんですが(笑)
大:実際に飼っているからこそ、「犬目線」での開発ができているわけですね。
三:まさにそうです。

三:息子は元ドッグトレーナーなんですが、3年前に地元に戻ってきて、一緒にこの仕事をしています。犬の行動や飼い主さんの心理を熟知しているので、「この形状が与えやすい」「この部位はこう処理したほうが安全」といったプロならではの視点で、次々とヒントをくれます。
大: 実際の犬の反応や、プロの視点を取り入れた開発なんですね。
三: そうです。たとえば、うちの人気商品のひとつ「ミンチスティック」は、犬が食べやすく、飼い主さんが与えやすいように形状や硬さを工夫しました。手でポキッと折れて脂も少ないので、扱いやすいと好評です。
大: 「犬に優しい」だけでなく、「飼い主にも優しい」設計なんですね。
三: まさにその通りです。どんなに犬が喜んでも、飼い主さんが使いづらかったら続きませんから。人と犬の両方の目線を大切にしています。
大:商品化の過程で、苦労された点などはありましたか?
三:乾燥具合は、最初から検査に出して数値を把握していたので、「この温度でこの時間なら大丈夫」という基準を作ることができたので、温度と時間を決めればあとは乾燥機にお任せで。ただ、いろんな部位を活用する中で、同じ鹿肉でも部位によって硬さや香り、乾燥時間がまったく違うことに気づいたんです。どうすれば犬が食べやすい形になるか、硬さはどれくらいがベストか、試行錯誤の連続でしたね。

大: 販売はネットだけですか?
三:いえ。直営店があります。あと、年間100回ぐらいイベントにも出ています。広島市内の「夢プラザ」や地域の直売所、マルシェにも出店しています。やはり、飼い主さんと直接会って話ができると、商品の魅力をしっかり伝えられますし、「うちの子には何が合いますか?」とご相談いただくことも多いです。
大: 顔の見える販売は信頼にもつながりますね。
三: そう思います。たとえば、アライグマやヌートリアといった珍しい素材も、「これはこういう味で、こういう栄養があるんです」ときちんと説明すると、「じゃあ試してみようか」と買っていただけたりします。ただ並べておくだけでは売れないものも、会話があると手に取ってもらえる。それが嬉しいですね。
「命を無駄にしない」自然素材を活かしきるジビエ哲学
大:社内に掲げられている「頂いた命に感謝し、全部位の有効活用を目指す。」という言葉――とても印象的でした。この一文に、三次ジビエ工房さんの哲学が凝縮されていると感じます。
三: はい。私たちは“命を扱う仕事”をしているという自覚を強く持っています。だからこそ、鹿や猪をはじめ、捕獲した命はできるだけすべて活かす。骨も、内臓も、角も――使えるものは何でも商品化する。それが私たちの基本的な姿勢です。

大: 活用している素材の範囲もかなり広いですよね。
三: はい。鹿・猪はもちろん、最近ではアライグマやヌートリア、アナグマといった小動物の有害駆除も増えていて、それらも捨てずに活用しています。人間が食べない部位や、食用に適さない肉でも、ペット用としては立派なタンパク源になりますから。
大: 命に対する姿勢が徹底されていますね。
三: これは、やっぱり自分たちが現場で“命に向き合っている”からこそ、自然と芽生えた考えだと思っています。実際に鹿を獲って、その命と向き合うと、やっぱり心がざわつきますし、泣くこともあります。
大: それでも、命を無駄にしないために行動していると。
三: はい。「せっかく命をいただいたのに、使えないから捨てる」なんて、絶対に自然界ではありえないことです。ライオンが、獲物を獲って捨てるとかないですよね。全部食べますよね。人間はどうしても「いらないから処分する」という考えになりがちですが、それって命に対してすごく失礼だと思うんです。
大: そこに強い信念を感じます。
三: 正直、毎回きれいごとだけでは済みません。皮や腸など活かしきれず破棄する時、本当に辛いです。でも、どうしても商品にできない状態のものもある。そんな時でも「せめて最小限に」と思って、一つひとつと丁寧に向き合うようにしています。
大: だからこそ、「すべてを活かす」哲学が工房全体に行き渡っているのですね。
三: そうありたいと思っています。うちは“命を扱う仕事”をしているという自覚をもって、これからも続けていきたいですね。
アユのジャーキー試作で失敗した中国製乾燥機の購入
大: 今回、小型の乾燥機を追加導入されたのは、新しい取り組みに向けての準備だったそうですね。
三: はい。ちょうど今、アユのジャーキーの商品化に取り組んでいるところなんです。これまでは鹿や猪を中心にやってきましたが、ジビエは自然相手なので、どうしても獲れる時期や量に波があるんですよ。そのぶん、仕事量も不安定になり、スタッフを安定して雇うのも難しいという悩みがありました。
大: なるほど。自然に左右されやすい分、経営面での不安定さもあるわけですね。
三: そうなんです。そこで、「この山の中で、他に活用できる資源はないか?」と考えたときに目を向けたのが川でした。実はこの地域では、天然のアユが獲れるんですよ。さらに、今日もちょうどスッポンが2匹上がってきて、息子が今、取りに行っているところです。このあたりは、スッポンやナマズなども昔から有名で、川にもさまざまな資源があります。
その中でも、今回はオスのアユに注目しました。オスのアユって人間向けにはあまり使われないんです。卵を持っていないとか脂が少ないとか、理由はいろいろありますが、実際には廃棄されてしまうことが多くて。
大: それはもったいないですね。ワンちゃんにとってはオス・メス関係ないですもんね。
三: そうなんです。うちの試作を何匹かのワンちゃんに試食してもらったんですが、すごく好評で。「これはいける!」と思いました。
大: そのアユの乾燥に、弊社の小型食品乾燥機をご活用いただいていると。
三: はい。実は大紀産業さんの製品を購入する前に、安価な中国製の食品乾燥機をネットで2台購入して試したんですが……全然ダメでした。温度も風の流れもまったく安定せず、位置によって乾き方が違ってしまう。しかも、説明書は英語で、何が書いてあるかもわからない状態で。
大: それは確かに不安ですね。
三: はい。「せっかくアユみたいないい素材を使うなら、ちゃんとした機械でやらないと」と思って、すでに中型乾燥機で信頼していた大紀産業さんの小型食品乾燥機「プチミ二Ⅱ plus」をECサイトで導入しました。

大: 実際に大紀産業のプチミ二Ⅱ plusを使ってみて、どうでしたか?
三: 全然違いましたね。設定した温度できちんと乾燥できるし、どの段でもムラがない。空気の流れがしっかり設計されているのを感じます。毎回同じ仕上がりになるという安心感がありますし、商品の品質を維持するにはやっぱり信頼できる機械じゃないとダメだなと、あらためて実感しました。
大:ありがとうございます。三次ジビエ工房様の取り組みは、ペットを大切にする飼い主の心をしっかりつかむのはもちろん、ペットフードという枠を超えて、地域の課題解決や環境保全とも結びついていると思います。
「命を無駄にしない」「安心・安全なものを届けたい」――その思いに、大機産業の食品乾燥機が貢献できていることを、私たちも誇りに思います。
本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!
以上が三次ジビエ工房様のインタビューでした!
いかがだったでしょうか?
現在、自社で乾燥したいと考えている方や、
食品乾燥のノウハウがなくて困っている方、
乾燥機選びにお困りの方、
お肉や野生生物、お魚などの活かし方に困っていたという方など、
お悩みの方はぜひとも大紀産業の食品乾燥機をご検討ください!
大紀産業の食品乾燥機の紹介
今回、三次ジビエ工房様がECサイト「タイキダイレクト」でご購入いただいたのは、小型電気乾燥機「 プチミニⅡ plus」
小型電気乾燥機 プチミニⅡ plus

電気乾燥機 プチミニⅡ plus
家庭用コンセントでも使用できるAC100V電源で稼働する、小型の食品乾燥機。業務用と遜色のない乾燥性能で、業界でも最高レベルの低価格を実現! 家庭用や研究用としてもお使いいただけます。
他にも、大紀産業の本格的かつ小型の食品乾燥機は
121,000円(税込)〜
販売していますので下記の販売専用公式ショップから是非ご覧ください!↓↓↓
ご質問やご不安なことがございましたらお気軽に大紀産業までご相談ください。
経験豊富な乾燥のプロが、製品の使い方から乾燥方法までしっかりとサポートいたします!!!
インタビューにご協力いただいた企業様のご紹介
三次ジビエ工房
住所:広島県三次市三和町下板木725−1
TEL:0824-52-3898
通販商品:https://home.tsuku2.jp/storeProduct.php?scd=0000105712
直営店:晴る晴る(HARUBARU)
住所:広島県三次市下川立町963-1
TEL:090-9064-2695

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